キットレンズ以外の(超)望遠レンズは明確な使用意図がないとなかなか購入しませんよね。私もNikonZ用にはNIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR以外は所有していませんでした。
M43用に45-175mm、EF用に100mmMACROを使っていたぐらいでした。基本的に子供の運動会の写真にぐらいしか使いませんので。
最近、飛行機の写真なんかも面白そうだなと思い始めて超望遠レンズ検討し、Z50-250と入れ替える形でポイント等々考慮して実質無料でTAMRON 100-400mm Di VC USDを購入しましたので、Z50-250との比較、その使用感などを紹介します。
前提
TAMRONの100-400mmのZ用レンズなんてないだろう、と思った方は正解です。本記事はすべてFringerのEF-NZ1経由での使用レビューとなります。(カメラ本体はZ6です)
正しいNikonユーザーであればFTZ経由でFマウントタイプを使用する場合が多いかと思いますが、EFマウント版をマウントアダプターを経由してNikonZで使用しています。
現状NZ1は生産終了市場在庫のみで新型のNZ2に切り替わっているようですが、値上げと三脚座の廃止が主な変更点のようなので,お安いNZ1がおすすめです。(NZ1は三脚座を取り外すこともできるので特別な防塵防滴を必要とされる方以外はNZ2を選ぶ理由が見つかりません)
FR-NZ1はマウントアダプターの中でも互換性や動作の安定性の面などで好評な部類に入ります。マウントアダプターの中では高価な部類に入りますので安易におすすめはできません。が、一眼レフはEFをつかっていてミラーレスからZに乗り換えた方には強くお勧めします。手持ちのレンズで不具合があったものは1つもありませんでした。
本筋とは関係ありませんが、全体的な動作はレフ機のそれと大して変わりませんし、EF末期に登場したNanoUSM搭載の18-135mm IS USMなどの超高速なAF駆動も難なくこなします。当然、元のレンズのAF速度がそれなりのものはそれなりです。
近年のレンズはAFスピードなどが大幅に改善されているものも多いので、モータースポーツや本気の鳥屋さんなどは純正か、Zの正式な互換機が登場するのをお勧めします。
ちょうどよい望遠レンズがない
2018年にZシステムが発表・発売されてから、レンズのラインナップは充実してきましたが、(超)望遠レンズのラインナップはサードパーティ含めてまだまだです。特に、Zシステムにおいて手軽な超望遠はイマイチに感じます。”超”望遠という分類でよいのかどうかはともかく、現状でのZマウント用超望遠レンズのランナップ以下のような感じです。
- Nikon Z 180-600
- Nikon Z 100-400
- Nikon Z 50-250 (DX)
- TAMRON 150-500
- TAMRON 70-300
本当は単焦点超望遠が欲しいのですが、どう考えても値段的に無理なので外しています。また、上記2つについても180-600は25万円、100-400は35万円程度なのでさすがに手が出ません。
TAMRON70-300はかなり先行してEマウント版がでており、期待の中登場しましたが、Eマウント版と比べて1万円以上(20%以上)高い値付けである上に、レンズ側に手振れ補正が内蔵されておらず非常に残念です。
TAMRON150-500も同様です。ライセンス料かなにかが上乗せされているのかEマウント版と比べて妙に高いんですよね。
と、いうことで手軽にかえる望遠レンズがかなり少ない状況です。
Nikon Z50-250とTAMRON 100-400の比較
Z50-250の存在意義
Z50-250はAPS-C専用機なので、フルサイズで使用した場合は自動でクロップがかかり、35mm換算の焦点距離は75-375mmとなるので、数値上は100-400mmに近い数値です。フルサイズ機で使用した場合、イメージセンサーの半分程度しか使いませんので1200万画素相当となってしまいます。写真を中心に使いたいのであればこれは大きなデメリットですが、多くの人の使用目的となる子供の運動会を動画で残すという目的において、全く問題になりません。センサーの半分しか使用しなかったとしても4K動画は余裕で撮影できるからです。
Nikon 望遠ズームレンズ NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR Zマウント DXレンズ NZDXVR50-250
TAMRON 100-400 v.s. SIGMA100-400
SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary C017 | Canon EFマウント | Full-Size/Large-Format
TAMRON 超望遠ズームレンズ 100-400mm F4.5-6.3 Di VC USD キヤノン用 フルサイズ対応 A035E
開封の儀と大きさ比較
Z6+FR-NZ1+TAMRON100-400と、Z5+Z50-250の比較です。
ちなみにZ50-250のフードはZ50mmf1.8のモノを流用しています。
見てもらえれば一目瞭然なのですが、サイズがもう全然違います。少々甘く見すぎていました。Z50-250の方は沈胴させている状態なのでより小さくなってはいますが、持ち運びの時はこのサイズです。ばれないようにこっそり入れ替える、というレベルのモノではありません。おそらく私が持っているレンズの中で一番大きいですし、防湿庫にこいつが収まるスペースは現状ありません。
Z50-250であれば、カメラバッグに入れておくかという選択肢もありです。しかし、TAMRON100-400は重さもサイズも桁違いでカメラバッグを1つ占有してしまうぐらいのサイズ感なので、ついでに持っていくという代物ではなく、100-400で撮影に行く、という明確な気持ちが必要です。
Z50-250は手放さないと実質無料でなくなってしまうので私は手放します。が、超望遠レンズを買いたいと考えているZユーザーの皆様はよく考えてください。運動会のためのレンズなら手持ちがフルサイズ機であっても純正Z50-250が断然お勧めです。(よほど運動場が広くない限り)
想像以上のバズーカでした…
画質について
どちらも大きな不満はありません。本当によく映るレンズです。ただ、感覚としては望遠端でピクセル等倍で観察したときに動物の毛1本1本を極明瞭に映し出すような次元には達していません。(どちらのレンズも)
そういった描画を望む場合は数十万円の単焦点超望遠レンズしかないかもしれません。
また、ピントのあたり具合も純正のZ50-250の方が確率が高いかなといった印象がありました。(ピントの薄さが違うので当然といえば当然ですが)
結論
はっきり言ってどちらもよいレンズです。AFの静穏性についてはNIKKOR Zの方に分があるかなと思いますが、それ以外についてはっきりとした違いは正直わかりませんでした。ということで当たり前ながら以下のような結論になります。
おまけ(追記)
・持ち運び用のケースは以下のものを使っています。フード逆さ付け・三脚座込みで入ります。
・フード先端の加工についての記事を書きました。
作例
写真はへたくそなので本当はあまり出したくないのですが、一応載せておきます。ピクセル制限&圧縮されておりますので雰囲気のみということで…
個人的にはフォトヨドバシの写真はキレイだなあと感心します。
NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR
TAMRON 100-400mm Di VC USD
▼よくみるとこの写真が今日のハイライトだ!
おわりに
この記事を書き終えた直後、注文していた三脚座(中古美品)が届いて完成形になったのでした。
三脚座はロマン的な意味で必要なんですよ。つかうかつかわないかじゃなくて。
コメント