DELL Inspiron14(5420) SSD交換とメモリ増設

Inspiron14のSSDとメモリー交換 PC/デジモノ

使用しているノートパソコン、DELL Inspiron14 5420のSSDとメモリを大容量のものに交換しましたので使用したパーツとその手順を解説します!

スペック確認

DELL Inspiron14 5330

Display: 14.0インチFHD+
CPU:      RYZEN 5
Mem:    DDR4 16GB(SODIMMスロットx2)
SSD:  WesternDigital SN740 512GB

14インチの軽量ノートです。据え置きのメイン機としても持ち運び用のモバイルノートのどちらでも使えるバランスの良いモデルだと思います。

同13インチのInspiron13はメモリがオンボードで交換増設不可でしたが、Inspiron14はスロットが用意されているので大容量化することが可能です。

Crucial CT2K32G4SFD832A

おそらくInspiron14に搭載できるメモリとしては実質的に最大容量となる、32GBx2=64GBに増設しました。もともと取り付けられているメモリーがDDR4-3200でしたので、交換用のメモリも同じ速度のCrucial CT2K32G4SFD832Aを選びました。

このメモリはチップが両面実装ですが問題なく取り付けできました。

SANDISK Extreme PRO NVMe 3D SSD

SSDはSN740というPCIEexpress4.0対応のSSDが搭載されていました。今回はこれを1TBのものに換装しました。新しいSSDはSandiskのExtremePROです。

Interface:      PCIe 3.0×4 NVMe
Size:             M.2 2280
Capacity:      1TB(3D TLC)
DRAMCache: 不明(搭載)

SANDISKの”駅プロ“ですね。少々古い製品ではありますがDRAMキャッシュが搭載されている当時の最上位機種ですし、3400MB/sもあれば十分です。カタログスペック上の最大転送速度は、個人的には気にしていません。NANDの素の性能としてSATA SSD程度の速度が出ていれば個人的には十分です。標準搭載のSN740は、Write性能が公称5000MB/s程度のようですが、個人的にはそこまでの速度は使わない(恩恵を感じない)です。

発売された当時は憧れのSSDだったのですが、23年8月頃に複数のお店で処分価格にて販売されていました。価格は概ね以下の通りでした。

512GB: 4000円
1TB:     6000円
2TB:   10000円

お値段だけみてもほぼ最安クラスですし、信頼のおけるメーカーですからこれを選ばない手はありません。

大手NANDメーカーの最上位機種の型落ち品で大特価
DRAMキャッシュ搭載
現在は市場在庫は払底してしまっているようですが、WesternDigitalの公式オンラインストアで上記とほぼ同じ値段で販売されています(2023.09)。WesternDigital公式ストアなら5000円以上の購入で送料無料なので、1TB以上がオススメです。欲しい人はお早めに。(23.09.13 全モデル売り切れを確認。23.09.27 全モデル在庫復活を確認。
現状では以下のSSDが3DTLC&DRAMキャッシュ搭載で安価です。

SSD換装手順

システムのクローニング前の注意

WindowsのBitLockerはオフにした状態でクローニングを行ってください。Bitlocker対応をうたっているクローニングソフトもありますが、オフにしておいた方が無難です。下記DDコマンドは多分対応してません。以下の方法で確認してください。(Windows11/10)

[設定]-[プライバシーとセキュリティ]-[デバイス暗号化]で、[デバイスの暗号化]をオフにしてください。オフになっていればそのままでOKです。オンからオフに切り替える場合は時間がかかるので終わるまで待ちましょう。

システムディスクのクローニング

少し前まではEAESUSやAOMEIなどのバックアップツールの無料版を使用してシステムディスクのクローニングができましたが、近年はその機能は有料版に移行しているようです。

WesternDigialからSandiskの移行ですので、WDが配布しているWD版AcronisTrueImage(無料)を使用すればよいです。

ただ最近は制約が多いので、LinuxのDDコマンド+GPartedが一番手っ取り早いです。どちらもUbuntuのライブUSBがあればすぐに使えます。DDコマンドでディスク全体のコピー、GPartedでパーティション位置の調整ができます。

fdisk -l でコピー元、コピー先のディスク名を調べて、コマンドは以下のようになります。

sudo dd if=/dev/nvme0n1 of=/dev/sda bs=16M

if=がコピー元、of=がコピー先です。逆にすると大変なことになるのでよく確認をしてください。GPartedはGUI操作ができ、みればわかりますので今回は省略します。

M.2SSDの外付けケースにはSATA専用NVMe専用SATA/NVMe両対応のものがありますので注意してください。

裏ブタを外す

下記図はInspiron14の裏蓋です。

Inspiron14 5420

まず、青い矢印で示した5か所のねじを取り外してください。次に、赤い矢印の2か所のネジを緩めてください。このネジは落下防止構造になっているのでいくら緩めても取れません。ある程度緩めるとネジが裏蓋を押し上げ、パキッという音と共に裏蓋が浮きます。

浮いた隙間から古いカードやギターのピックなどを差し込んでこじれば、裏蓋を固定している爪が外れて裏蓋全体が取り外せるはずです。

爪が折れるのが怖いかもしれませんが、安心してください。1,2か所は大抵折れますので。

バッテリーケーブルを抜く

下図は裏蓋を外したところです。まずはバッテリーケーブルを抜きます。

Inspiron14 5420 内部基板Inspiron14 バッテリーケーブル

バッテリーケーブル(基板側)を外してください。

SSD確認

標準で取り付けられているSSDはWesternDigitalのSN740というモデルでした。聞いたことのない型番ですが、PCIE4.0x4規格のようです。サイズは2230ですが、アダプターが取り付けられて2280サイズになっています。構造上留め具がないので、金具を自作しない限り2242,2260サイズのSSDは取り付けられません。現状では2280しか売っていないのであまり気にしなくてもよいです。

Inspiron14 5420 内蔵SSD

換装

SSD取り外すと、基板との間に熱伝導シートが取り付けられています。基板、シャーシとSSDの隙間はほとんどありません。チップが両側に乗っているSSDは取り付けできなさそうでした。

Insiron14のSSD換装

SSDは片面実装のものしか取り付けられません。大容量のSSDや古いSSDの使用を考えている方はお気を付けください。

メモリ交換

交換前は8GBx2=16GBのメモリーが装着されていました。サムスン製ですね。

メモリの両側にかかっている金属製の金具を外側に引っ張ると、外れてメモリが下図のように起き上がってきます。この状態で引っ張れば抜けます。新しいメモリを装着するときも、この時と同じ角度でスロットに挿入した後、メイン基板に平行になるように倒せばラッチがかかって固定されます。

交換前
Inspiron14メモリ交換 交換前

交換後
Inspiron14メモリ交換 交換後

交換が終わったら、分解時とは逆の手順で裏蓋を装着してください。

動作確認

特に問題なく起動しました。SSD・メモリ共にきちんと認識しています。

Inspiron14SSD換装後タスクマネージャー Inspiron14メモリ換装後タスクマネージャー

まとめ

無事に交換が完了しました。交換作業自体、特に難しいところはないですね。交換のためのサービスマニュアルも用意されていますし。

慣れないと怖いのは裏蓋の爪を外すところだと思いますが、思い切って慎重にやるしかないです。この作業では爪が折れるのはよくあることなので、絶対に爪を折りたくないという人はやらない方良いです。

SANDISKのExtremePROは最後の在庫処分と思われます。いつまで販売されているかわかりませんが、かなりお安くなっていますので絶対に買い!です。特に2TB品は最近話題の蝉族SSDよりも安いです。SSDの価格は23年7月頃でいったん底をうった感じがあるので今は買い時だと思います。

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