今回はフルサイズ対応・ミラーレス用の超広角単焦点レンズPergear 14mm F2.8 IIを紹介します。この記事ではレンズの性能は点光源の描写性能にほぼ全振りしてレビューをお伝えします。
天体写真での利用を想定していますので、点像描写を重視しています。
外観・質感
Pergear14mm F2.8IIはフルマニュアルのフルサイズミラーレス用の超広角レンズで、電子接点等は一切ありません。対応マウントはソニーE、ライカL、ニコンZ、キヤノンRFです。
絞りはクリック感のあるタイプで、F2.8からF5.6までは半段づつクリックストップがあり、F5.6以降は1段ずつです。
筐体、マウントともに金属製でしっかりとした作りです。キャップはかぶせ式のものが付属します。本体に花形フードが組み込まれていますが、これの外側に大きな円形フードが取り付け可能(標準付属品)です。このフードを取り付けた場合、先端に82mmのフィルターを装着可能です。
▲キャップはかぶせ式
▲ビルトインの花形フード
▲同梱のフード装着。先端部は82mmフィルター、キャップが使用可能。
Pergear 14mm F2.8 II 超広角手動レンズ 画角114º フルサイズ Lマウント対応 T TL TL2 CL、DC-S5 DC-S1H DC...
性能評価条件
今回はベンチマークがないので単品による評価です。超広角レンズの像を参考にしたい方は以下の記事をご覧ください。
撮影条件はすべて30秒露光で絞り値を2.8,3.5,4,5.6の4パターンで撮影しました。ポラリエUで自動追尾も行っています。
光害カットフィルターとしてCokin NUANCES ClearSKY 82mmを使用しています。
画像処理に関しては明るさを合わせる程度の処理にとどめ、歪み補正・周辺光量補正などは行っておりません。
性能評価1:全体イメージ
まず第一印象は強烈な周辺減光です。F4でもまだ目立ち、F5.6で落ち着いてくる感じです。(それでもまだ解消されてはいない)
超広角レンズではコサイン4乗則の影響も強く受けるため仕方のないところではありますが、結構厳しい感じです。この点では魚眼レンズの方に分がありますね。対角魚眼11mmは開放F2.8でも周辺減光はほぼ気になりませんでした。
Pergear 14mm F2.8 II
▼F2.8
▼F3.5
F4
F5.6
性能評価2:中央四隅の結像性能
4隅の像は開放でも大きく崩れるといったことは見られませんが、完全というわけでもなく若干いびつです。また、いびつの具合も4隅で異なるのでレンズの組み立て精度などが影響している可能性もあります。
そして、絞ってもこれらは大きく変化しません。
とはいえ、超広角レンズとしては優秀な部類に入ると思います。周辺減光がなければ開放から使ってもいいかなと思えるぐらいには仕上がっています。
Pergear 14mm F2.8 II
▼F2.8
▼F3.5
F4
F5.6
まとめ
ミラーレス用の超広角単焦点14mmは意外と選択肢が少なく、このお値段で販売しているのはありがたい存在です。純正品は超広角ズームレンズでカバーしていることが多いです。お値段は言わずもがな。
気になるのは周辺減光で、天体写真で使うならTTARTISANの11mmを買い、周辺画質劣化覚悟で歪曲補正してつかう、という方が良い気がします。
ただ、フィルターが使えるのは大きいなアドバンテージであり悩ましいところです。
▲リアソフトフィルターとの併用で撮影。地上風景が歪まないのは大きなメリット。画像処理が下手なのは勘弁してください。
補足:購入先について
Pergearのレンズの購入先はアマゾンかPergearJapan直販のどちからが良さそうです。
Pergear直販の場合は頻繁に10%引きセールなどをやっていますが、その時はアマゾンでも同じぐらいの値段になっていることが多いです。直販の場合、発送は中国からで、1週間弱かかることが多いようです。
直販(PergearJapan)のサポートはきちんと日本語がわかる方がメール対応してくれました。クーポンの適用をミスってしまったので相談メールを送ったところ良きにはからってくれました。このあたりの対応は安心できそうな感じです。
amazon購入の場合はJYphoto-JPという出品者がPergearJapanと同一であると思われます。(出品者住所登録などからの推測)
コメント