今回はフルサイズ対応・ミラーレス用の超広角単焦点レンズTTARTISAN 11mm F2.8を紹介します。この記事ではレンズの性能は点光源の描写性能にほぼ全振りしてレビューをお伝えします。
ボケ味、歪曲以外については点像描写が優秀であれば結像性能は優秀といって良いです。
外観・質感
TTARTISAN 11mmF2.8はフルサイズミラーレス対応の超広角・対角魚眼レンズです。対応マウントはソニーE、ニコンZ、キヤノンRF、ライカLマウントの4種です。お値段は2024年10月現在4万円ほどです。(私が購入したときはセールで3万円代前半だったのでだいぶ高くなってしまいました)
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye 超広角魚眼フルフレーム手動レンズ Zマウント ミラーレスカメラレンズ【TTArt...
フォーカス・絞りともにマニュアルフォーカスで電子接点はありません。また、絞りはクリック感のないタイプです。
フードは組み込み式で取り外しはできません。キャップはこの手のレンズでよくあるかぶせ式です。キャップも金属製で質感は悪くないです。
魚眼レンズですのでレンズ先端へのフィルターの装着はできません。ソフトフィルター等を使用したい場合はリアタイプのフィルターを使用する必要があります。なお、リアフィルターホルダーはないので各人で工夫するしかありません。
今回紹介している商品はマウント部ギリギリのところにもレンズがありますので、元々レフ機だったものにフランジバック分だけ鏡筒を延長しただけではなさそうです。
TTArtisan 11mm F2.8 魚眼 レンズ 超広角 Fisheye Fマウント レンズ ニコン F マウント フルフレームカメラ...
性能評価条件
今回はベンチマークがないので単品による評価です。超広角レンズの像を参考にしたい方は以下の記事をご覧ください。
撮影条件はすべて30秒露光で絞り値を2.8,3.5,4,5.6の4パターンで撮影しました。ポラリエUで自動追尾も行っています。
また、画像処理に関しても明るさを合わせる程度の処理にとどめ、歪み補正・周辺光量補正などは行っておりません。
性能評価1:全体イメージ
TTARTISAN 11mm F2.8
全体像の総評としては絞りによる変化はほとんど見られない、レビューのし甲斐のないつまらないレンズでした。特に絞り開放から周辺減光等もほぼ見られません。これはコサイン4乗則の影響を受けない魚眼レンズならではの利点といったところでしょうか。
▼F2.8
▼F3.5
▼F4
▼F5.6
性能評価2:中央四隅の結像性能
4隅を拡大してみても絞り開放から優秀です。絞り開放では若干のサジタルフレア、F3.5ではわずかな非点収差がみられますがいずれもほとんど気にならないレベルです。
F4まで絞るとほぼ完ぺきな点像になりますが、このレベルならF2.8開放で常用したい感じですね。
TTARTISAN 11mm F2.8
▼F2.8
▼F3.5
▼F4
▼F5.6
弱点
TTARTISAN 11mmF2.8を使用した北天のタイムラプス映像もyoutubeで公開しています。地上の風景もいれつつ、星空をしっかり写すという点で超広角レンズはとても便利ですよね。
▲NikonZ5+TTARTISAN11mmF2.8、カメラ内生成タイムラプス動画撮って出し
1点、このレンズの弱点は画面内外光源による盛大なゴーストが発生しやすいことです。画面内光源だけでなく、画面外光源に対してもゴーストが発生してしまうのが少々厄介です。
この映像でも画面左側の建物の明かりで目立つゴーストが出てしまっています。画角の関係でハレ切りも難しいのでとにかくアングル・構図を工夫するしかありません。本映像も北極星をなるべく中央にいれつつ左側の光源をなるべく画面から外すようにバランスを取りました。もう少しカメラを左に向けるともっと大きなゴーストが発生します。
まとめ
今回はTTARTISANの対角魚眼レンズを紹介しました。
超広角レンズながら魚眼レンズということもあり、開放から十分な性能があることがわかりました。ただ、中華レンズにありがちなゴーストには注意が必要です。
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