AVR ATtiny85マイコンをArduinoIDEで使う方法について紹介します。
前提条件
前回の記事で紹介したようにAVR TINYシリーズはプログラムの書き込みに書き込み機(プログラマ)が必要です。本記事では書き込み機の準備から解説します。前提条件は以下のようになっています。
- 書き込み機としてProMicro互換機を使用
- ArduinoIDEのバージョンは1.8.16
- 開発PCはWindows11
- とりあえず動作確認のためのLチカまで
ArduinoであればProMicroでなくてもOKですが、書き込み時の設定が微妙に違いますのでご注意ください。
書き込み機(プログラマ)の準備
この部分は前回の記事と全く同じですが念のため掲載します。
ProMicroへのArduinoISPプログラムの書き込み
まずはProMicroへの書き込み環境の整備が必要です。ProMicro以外のArduinoを使用している場合や、すでに設定済みの場合は必要ありません。
[ファイル]-[環境設定]-[追加ボードマネージャのURL]で以下のアドレスを追加します。
[ツール]-[ボード]-[ボードマネージャ]でSparkFun AVR Boardsをインストールします。
[ツール]-[ボード]-[SparkFun AVR Boards]-[SparkFun Pro Micro]を選択。
[ツール]-[プロセッサ]で使用するProMicroの動作電圧/周波数を設定してください。
ATmega32U4 3.3V 8MHz
ATmega32U4 5V 16MHz
どちらかを選択。promicro互換品の場合は5V 16Mhzであることが多いはずです。が、ここで間違ってしまうとproMicroのシリアルポートがPCから認識されなくなるので絶対によく確認してください。
[ファイル]-[スケッチ例]-[ArduinoISP]-[ArduinoISP]で書き込み機のスケッチを開いてください。
[スケッチ]-[マイコンボードに書き込む]でOKです。
書き込み機とtiny85の接続
以下のように接続します。電源(+/GND)以外に通信のためのMOSI,MISO,SCLとリセットを接続します。データシートをよく読んで接続してください。配線はtiny13aと同じです。
ProMicro(書き込み機) | ATtiny13a/85 | |
---|---|---|
電源(+) | VCC | 8番ピン/VCC |
GND | GND | 4番ピンGND |
RESET | GPIO10 | 1番ピン/RESET |
MOSI | GPIO16/MOSI | 5番ピン/PB0/MOSI |
MISO | GPIO14/MISO | 6番ピン/PB1/MISO |
SCL | GPIO15/SCLK | 7番ピン/PB2/SCK |
tiny85のためのArduinoIDEの設定
動作確認用スケッチ例
スケッチ自体の書き方は通常のArduinoと特別な違いはありません。
#define LED 0 void setup() { pinMode(LED, OUTPUT); } void loop() { digitalWrite(LED, HIGH); delay(1000); digitalWrite(LED, LOW); delay(2000); }
書き込み設定
[ファイル]-[環境設定]-[追加ボードマネージャのURL]で以下のアドレスを追加。
http://drazzy.com/package_drazzy.com_index.json
(追記)上記アドレスが証明書切れか何かの理由でArduinoIDEからはアクセスできなくなっています。暫定処置として以下のアドレスを使う用にお触れが出ています。
[ツール]-[ボード]-[ボードマネージャ]からATTinyCoreをインストール。
[ツール]-[ボード]-[ATTinyCore]-[ATTiny85/45/25(nobootloader)]でボードを選択。
[ツール]-[ボード]-[書き込み装置]-[Arduino as ISP(ATmega32u4)]で書き込み装置を指定。
ProMicroもしくはその互換機やArduinoLeonardoなど搭載マイコンがmega32u4の場合はArduino as ISP(ATmega32u4)
mega328を搭載したその他多くのArduino(もしくはその互換機)の場合はArduino as ISPを選択してください。
また、プログラマのCOMポートを選択してください。
[スケッチ]-[書き込み装置を使って書き込む]でOK。tiny85の5番ピン(PB0)に抵抗とLEDを直列に接続すればLチカ完成です。
まとめとおまけ
以上がArduinoIDE環境でtiny85を使用するための手順です。tiny13aと比べてプログラムメモリ容量が圧倒的に大きいのでそこで悩む必要がなく、使いやすいです。
試しながら学ぶAVR入門―マイコンの基礎と電子工作とWindowsアプリケー (Skill up my computerシリーズ)
次回はtiny44の予定。
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